九大がヘルパーT細胞とプロテインキナーゼDの関連性を解明!高校生物的に考える

ヘルパーT細胞にはプロテインキナーゼDが必要

病気から身体を守ってくれる免疫に関する新発見です。九州大学生体防御医学研究所 山﨑晶教授、石川絵里助教、徳島大学、理化学研究所、大阪大学らの研究グループが、9月27日、プロテインキナーゼD(PKD)がヘルパーT細胞の分化に必須の酵素であることを発見したと発表しました。

人間の身体には、病気から身体を守ってくれる免疫という機能が備わっています。その中でも後天的に学習することで手に入れる獲得免疫で活躍するリンパ球がヘルパーT細胞です。このヘルパーT細胞は、病原菌などの異物が体内に侵入した場合に、司令塔の役割を果たし、異物を排除する働きをします。しかし、このヘルパーT細胞のはたらきに異常が見られたリ、過剰に反応することで、自分自身の正常な組織を攻撃してしまう自己免疫疾患を引き起こすことが知られています。このヘルパーT細胞は、骨髄でつくられた後は、胸腺で成熟し、獲得免疫の第一線で活躍するようになることは知られていましたが、どうやって増殖したり、分化したりするのかは詳しいことはわかっていませんでした。

研究チームは、このヘルパーT細胞の分化に、プロテインキナーゼD(PKD)が、大きな役割を果たしていることを突き止めました。今回、同研究チームは、PKDをまったく持たないマウス(PKD欠損マウス)をつくることに成功し、同マウスの研究を進めるにつれて、PKDがヘルパーT細胞の分化に必須の分子であることを明らかにしました。

この発見から、ヘルパーT細胞の分化PKDを阻害することで、新たなT細胞の供給の制限が可能になり、関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療につながることが期待されています。

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出典:九州大学

出典:九州大学

高校生物的に今回の発見を考える

高校の生物では、生物の基礎科目である「生物基礎」で免疫について学習しています。文系、理系関係なしに国公立大学受験に必須な内容になりますので、簡単におさらいしておきましょう。

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ヘルパーT細胞とは

病原菌から身体を守るしくみのことを免疫といいます。免疫には、マクロファージや樹状細胞、好中球などの食作用によって身体を守る自然免疫と、リンパ球が活躍する獲得免疫に分類されます。

獲得免疫で活躍するリンパ球には、骨髄でつくられ胸腺で成熟するT細胞と、骨髄でつくられ脾臓で成熟するB細胞というものがあります。T細胞は、獲得免疫で伝令や司令塔としてはたらくヘルパーT細胞と、感染細胞などを直接攻撃するキラーT細胞が存在します。つまりヘルパーT細胞とは、獲得免疫でうまく情報が伝わるように中心としてはたらいている大切なリンパ球なのです。

免疫の学習

免疫の学習で大切なのは、段階的になっている免疫の構造を俯瞰して抑えることです。まず、第一段階として、皮膚や粘膜、くしゃみやせき、リゾチームという酵素による、物理的・化学的排除です。この第一段階のの免疫機能を通過したものは、第二段階目の自然免疫で排除されます。この自然免疫(先天性免疫)では、マクロファージ、樹状細胞、好中球などの食作用により、病原菌(抗体)が排除されます。

第一段階、第二段階の免疫機能を突破したものは、最終免疫機能である、獲得免疫(後天性免疫)で排除されるようになっています。

獲得免疫の学習

獲得免疫の内容は少し複雑です。獲得免疫のスタートは樹状細胞などによる抗原提示からスタートします。抗原提示を受けたヘルパーT細胞は、次に細胞性免疫と体液性免疫を発動させます。この一連の流れをしっかりと文章や絵などで説明できるレベルまでもっていけば、免疫に関する問題は難なく解けるものだと考えます。

受験生諸君頑張ってください。



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