人の鼻に棲む細菌から抗生物質発見!高校生物的に考える

人の鼻から新抗生物質!化合物の名勝は「ルグドゥニン(Lugdunin)」

新薬開発に取り組んでいる生物学者たちが、人の鼻の中から新抗生物質を発見しました。抗生物質とは細菌類などの微生物がつくりだす物質で、ほかの微生物の細胞の増殖や機能を阻害する物質のことです。これを人に投与することで、感染している細菌などを殺すことができ、人類の発展に貢献してきました。最初の抗生物質としての「ペニシリン」などが有名です。

通常抗生物質は、土壌中に棲息する細菌類から採取されますが、今回はなんと人の鼻の中に棲息する細菌類から発見されたようです。予想外の場所から抗生物質が発見されたので、研究者たちも興奮を隠せないようです。

研究チームの発表によると、今回鼻の中から発見された抗生物質として有望な化合物は、抗生物質の効かない耐性を持ったスーパーバグを殺傷する能力を持つといわれています。マウスを用いた実験で、この新抗生物質は感染菌の除去、改善が見られたようです。しかもこの抗生物質の優れた点は、有害な副作用がまったく見られなかったことです。

この発見で、研究チームは記者会見で「極めて予想外の、心躍る発見であり、抗生物質の開発を新たに構想する上で非常に役立つ可能性があると考えている。」とのコメントを残しています。実は人の体には約1000種以上の細菌類が棲息しています。今回の新抗生物質の発見から考えると、まだ発見されていない抗生物質産生菌がさらに多数存在している可能性が高いようです。今後の研究に熱い視線が注がれます。

出典:wikipedia

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高校生物的に今回の発見を考える!

今回の発見は体内に侵入した細菌などを殺して病気にならないようにしてくれる抗生物質に関するものです。高校生物ではこの分野は「」で学習しましたね。この免疫によって体外から入ってくる細菌やウイルスなどの病原菌からからだを守っていますが、免疫では防御しきれない場合など抗生物質が使われます。乱用は免疫力の低下をもたらしますので望ましくありませんが、免疫が機能しない場合などは最適な治療法です。

今回はこれを機会に免疫について、もう一度復習をしておきましょう。理系はもちろんの事、文系の生物基礎でも学習した内容ですので、センター試験では常連の単元になります。

免疫とは

免疫とは、病気にならないように生体に備わっているシステムで、生まれ持っている免疫のシステムである「自然免疫(先天性免疫)」と、生まれてから学習的に身に付けていく「獲得免疫(後天性免疫)があります。病原菌が体内に侵入すると、まず自然免疫がはたらきます。物理的・化学的に病原菌を排除していきます。この防衛ラインを突破した病原菌を排除する仕組みが獲得免疫です。

出典:http://www.tmd.ac.jp/

出典:http://www.tmd.ac.jp/

自然免疫(先天性免疫)

免疫の最初の関門『自然免疫』ですが、まず皮膚や粘膜によって体内に物理的に進入できないようにします。また、粘膜の繊毛活動などによって体外に排出します。これが物理的排除です。あとは汗や涙に含まれる酵素「リゾチーム」などによって病原菌の細胞膜を溶かして排除します。これが化学的排除です。

この関門を突破した病原菌は、次にマクロファージや樹状細胞、好中球などの食作用によって排除されます。ここまでが自然免疫です。

獲得免疫(後天性免疫)

自然免疫の壁を突破した病原菌は、次に獲得免疫よって排除されます。獲得免疫は生まれ持っているものではなく、病気に感染したりすることで身に付けていく免疫方法です。このときに活躍するのが、リンパ球たちです。その中でもヘルパーT細胞は中心としてはたらきます。

獲得免疫には、「細胞性免疫」と「体液性免疫」の2つがあります。細胞性免疫はキラーT細胞が活躍する獲得免疫で、細菌などに感染した細胞などを直接攻撃することで、感染細胞ごと排除する仕組みです。それに対して、体液性は「抗原抗体反応」によって細菌自体を凝集させ不活性化する病原菌の排除方法です。

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