福岡県には何本の川があるかご存知ですか。福岡県内を流れる川は、国土交通省が管理する一級河川から、小さな支流まであわせると、その数は何と646本にもなります。その中でも特に大きな流れをもち、国にとって重要な河川を一級河川として国が管理しています。今日は福岡県を流れる一級河川について調べてみました。
福岡県の一級河川
福岡を流れる河川図です。
川は大きさや重要度によって「一級河川」「二級河川」「準用河川」3つの河川に分類されています。一級河川は、国土を保全するためや国民経済にとって非常に重要な河川で、国が管理を行っている河川になります。二級河川は、一級河川と比べると比較的流域面積が小さい水系の河川で、都道府県が管理している河川になります。準用河川は、一級河川及び二級河川以外の川で、市町村長が公共性の見地から重要と考え指定した河川になります。
福岡県内には、一級河川、二級河川、準用河川あわせて126の水系、河川数で646本の河川が流れています。そのうち一級河川の水系は4つになります。みなさんご存知の「筑後川」「矢部川」「遠賀川」「山国川」です。
筑後川(ちくごがわ)
筑後川は九州地方最大の川で、阿蘇山を水源として、大分県日田市、福岡県の筑紫平野を流れる大河です。久留米市あたりでは福岡県と佐賀県をまたぐように南西に流れています。
流路延長は143kmで、流域面積は約2,860㎢で、関東の利根川、四国の吉野川とともに日本三大暴れ川のひとつとされています。別名、筑紫次郎(つくしじろう)と呼ばれることもあります。
矢部川(やべがわ)
福岡県南部を流れる矢部川は、福岡県八女市矢部村の三国山が源になっています。上流から中流域にかけては筑肥山地を流れ、八女市では大規模な扇状地を形成しています。下流域では三角州を形成しており、干拓も古くから盛んに行われているようです。福岡県柳川市とみやま市の境界から有明海に注いでいます。
矢部川は、山間部の降雨状況によって、その流量が大きく変動する河川で、過去や現在も大きな水害を引き起こしています。昭和28年西日本水害でも多くの被害をもたらし、平成24年7月九州北部豪雨でも河川の氾濫を起こしています。
福岡県筑後市とみやま市には船小屋温泉や新船小屋温泉があり、矢部川沿いに約10軒の旅館、ホテルが存在します。
遠賀川(おんががわ)
九州北部、筑豊地方の大河です。福岡県嘉麻市の馬見山が水源となっており、筑豊地方の平野部を流れて福岡県北部の響灘へと注ぐ大河です。九州地方の中で唯一、鮭が遡上する川としても有名です。
明治時代は、石炭の運送用の水路として発展しています。また、筑豊地方の飯塚市、田川市、直方市、嘉麻市、宮若市は石炭の産炭地で、当時は遠賀川で石炭を洗っていたため、川全体が黒く染まった時期もあるようです。現在は、川も元の姿に戻り、河川敷は市民の憩いの場として親しまれています。
山国川(やまくにがわ)
山国川は、大分県中津市山国町の英彦山付近を源流とする大河で、福岡県と大分県を分ける河川として有名です。中津市の耶馬渓の景観を造り出した急流としても有名です。中流域では大分県中津市と福岡県築上郡上毛町の間を流れ、福岡県築上郡吉富町から周防灘に注ぎます。
山国川といえば、上・中流域の渓谷である耶馬渓が有名で、九州を代表する景勝地として知られています。また、上中流域では11月後半の紅葉の季節は絶景です。
福岡の河川まとめ
福岡県には、4本の一級水系が流れています。4本の河川ともに特徴ある歴史や地形をもっています。また、河川敷や周辺にはお花スポットや温泉宿など魅力も沢山あるようです。
春のあたたかな時期には、ぶらりと散策してみるのもいいかもしれませんね。
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