中国四川省で大地震が多い理由

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2017年8月8日に、中国南西部に位置する四川省の山岳地帯でマグニチュード6.5の大地震が発生し、中国政府の推定によると最大で100人が死亡した恐れがあるとの報道がありました。中国の四川省は日本と同じく非常に地震が多い地域です。今日はなぜ地震が頻発するのか調べてみました。

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中国四川省での大地震の記録

今回発生した地震はマグニチュード6.5の地震になります。マグニチュード自体はそこまで大きくありませんが、直下型の地震の場合はゆれは相当なものになります。過去にも四川省では多くのマグニチュード6以上の大地震が発生しています。

  • 1786年 康定・瀘定地震 M7.8
  • 1786年 瀘定地震 M7.0
  • 1816年 1816年爐霍地震 M7.5
  • 1850年 西昌地震 M7.5
  • 1933年 茂県地震 M7.5
  • 1935年 馬邊地震 M6.0
  • 1955年 康定折多塘地震 M7.5
  • 1955年 會理地震 M6.75
  • 1973年 爐霍地震 M7.6
  • 1975年 康定-九龍地震 M6.2
  • 1976年 鹽源-寧蒗地震 M6.7
  • 1976年 松潘・平武地震 M7.2
  • 1981年 道孚地震 M6.9
  • 1982年 甘孜地震 M6.0
  • 1989年 巴塘地震 M6.7
  • 2001年 雅江地震 M6.0
  • 2008年 四川大地震 M8.0
  • 2008年 攀枝花地震 M6.1
  • 2013年 雅安地震 M7.0
  • 2017年 四川省九寨沟 M6.5

参考:中国地震局

調べてみると、実は四川省よりもチベット自治区や新疆ウイグル自治区などが非常に地震が多い地域だとわかりました。しかし、人口密度が大きくないのでそれほど大きくニュースになりません。

四川省には省都である成都市(人口1443万)、直轄地である重慶市(人口3670万)など人口が非常に多い都市があり、山岳地帯にも多くの人が暮らしています。四川省で地震が起こると大々的なニュースになるのは、人口が多く人的被害が大きくなるからなのです。

四川省の過去に起こった大地震を見てみると、非常に間隔がせまく、5年に一度は大地震が発生すると言っても過言でありません。

四川省で地震が多い理由

四川省を地図で確認してみると、西部は急峻な山岳地帯になっており、東部には四川盆地が広がり内陸部にもかかわらず温暖で肥沃な米作地になっています。四川省の西には標高5,000m級の山が連なるチベット高原があり、そこから急に標高が低くなるのが四川盆地です。つまり、ここはプレートの境界に当たるのです。

ヒマラヤ山脈やチベット高原ができた理由はご存知ですよね。インド亜大陸が乗ったインドプレートがユーラシアプレートにぶつかり険峻なヒマラヤ山脈が形成されました。このインドプレートは、現在も1年間に数cmというスピードで北に動いていて、ユーラシアプレートを強く圧迫し続けています。

この圧迫の影響によりチベット高原の北部では北方向への圧縮、東部では東方向への圧縮となり、四川省は東方向に地殻が圧縮されている状態です。また、四川省はユーラシアプレートと揚子江プレートの境界にも位置しており、とくに四川盆地の西側に地震が多い地域になっています。活断層帯も非常に多く、康定断層帯や龍門山断層帯といった断層があります。

地理的な要因で四川省は非常に多くの大地震が発生します。日本もプレートの境界に位置する国で、日本全土で毎年多くの地震が発生します。地震が起こった後の支援の和なども、四川大地震の時に注目を集めました。

今後も地震多発地帯同士の協力関係がさらに強く結ばれることを願います。地震は必ず起こるもの。地球に住む人々が助け合って生きていきたいものです。

福岡
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