共通テストまで残りわずかです。2025年共通テストの理科、理系の受験で多くの受験生が利用する「化学」の出題予想を行います。少しでも参考になれば幸いです。
2025年度共通テスト「化学」の問題構成
共通テスト「化学」は、理系の理科科目の中でも一番選択者が多い科目になります。工学系に進むにしても、医療系に進むにしても必要な科目です。
問題構成は、第1問〜第5問が必答の問題になっています。必答の第1問~第3問の配点が若干大きくなる傾向があり、範囲が広い高分子化合物、合成高分子化合物と天然高分子化合物など差が出ます。
制限時間は60分で、理論の計算や、有機の構造式決定に時間をかけてしまうと時間が不足する事態に陥ることもあるので注意が必要です。解けそうな問題からしっかりと解答していくことが大切です。
化学の問題を分析してみると、計算結果を選択させる問題も多数出題されていますので、各計算に使える時間は他の問題分の解答時間を考慮しても約6~7分と短い時間内に答えを出さなくてはなりません。
新課程になってからの出題は、教科書の各分野から満遍なく出題されているのが特徴で、偏りなく学習が必要になります。第5問の高分子化合物は出題されても配点は低いですので、まずは、第1問~第4問までの対策を十分に行うことが必要です。
絶対に落とせない基礎内容
「化学」で絶対に落とせないのが、化学基礎的な出題内容です。出てくるパターンとしては、原子やイオンに関する出題、化学結合に関する出題などですが、化学の根幹をなす分野で、ここでの失点は命取りです。
特に化学結合とその性質については、毎年出題される超頻出分野になりますので、漏れがないように確認しておいてください。
合否を分ける第2問
受験生で大きく得点がわかれるのが「第2問」。熱化学や化学平衡、電池・電気分解、酸化・還元に関する問題です。
ここは、演習量が十分な生徒と、そうでない生徒の差がはっきりと表れます。問題の出題パターンも絞られる分野になり、計算パターンも決まってきます。演習をしっかりこなしてパターン慣れしている生徒と、そうでない生徒で、問題を解くスピードも全然違いますし、計算結果の正確性も違てきます。
しっかりと典型例題をマスターし、スラスラと解けるレベルまで演習を重ねておきましょう。
共通テスト化学に出題されるのは?
あくまで予想です。最近の出題傾向から分析すると、各大問で定番の分野から出題が見られる予想です。過去問をしっかりと解くことで、確実に点数がアップしていくものだと思われます。
第1問の予想
物質の構成を問う第1問では、例年通りの原子量に関する問題や密度、化学結合、気体の法則に関する出題が問われると予想されます。化学基礎の内容も出題されるので確実に得点できる状況にしておきましょう。
- 化学結合の性質
- 結晶格子
- 分圧の法則
- 物質の三態
第2問の予想
第2問では、化学の計算が中心に出題されます。熱化学方程式や電離平衡、酸化還元滴定、電池・電気分解、反応速度などです。化学基礎内容を絡めた出題も見られるようになっているので、よく出るグラフの問題などにも慣れておきたいです。
- 溶解度
- ヘンリーの法則
- 平衡定数
- 酸化還元滴定
- 電気分解
第3問の予想
第3問の無機化学は範囲が非常に広く、重箱の隅をつつくような問題は考えづらいので、浅く広く全範囲を網羅できるように学習しておこう。今年はハロゲンの性質に関する出題が見られると予想されるので、塩素の製法や性質などもしっかりと復習しておこう。
- オストワルト法
- ハロゲン元素
- アルミニウムの製錬
- アンモニアソーダ法
- 鉄の製錬
第4問の予想
第4問は、有機化学に関する問題です。官能基や異性体など有機の基礎となる出題が多くみられます。異性体を考える問題は、ある程度訓練しておかないと時間がかかる問題が多いので、繰り返し練習を行う必要があります。
- 官能基・異性体
- 元素分析
- アルコールとエーテル
- エステルと油脂
- 芳香族カルボン酸
第5問の予想
第5問は高分子化合物の共通問題です。天然・合成の両方の高分子化合物に共通な問題が出題されます。第6問が合成高分子化合物で繊維・プラスチックからの出題が大半を占めます。第7問は糖やタンパク質などの天然高分子化合物です。基本的な内容で解ける問題が多いので、ここも浅く広く学習しておきましょう。
- 染料
- 糖類
- 双性イオン
- ペプチド結合
- プラスチック
- イオン交換樹脂
- ゴム
あくまで予想ですので、外れても責任は負いませんのであしからず。あと少しで本番です。体調を崩さないように最後まで頑張ってください!
コメント